文庫がつなぐ

2016年5月15日

 先日のこと、ナンジャモンジャ目当てに二人のお客様がいらっしゃいました。毎年、満開の時期をはずし、残念な思いをしていたそうですが、思いはいつかは通じるものです。今年は4本もの満開のナンジャモンジャが迎えてくれました。めでたしめでたしで終わるはずだったのですが、どうしても気になることがひとつ、そう、お客様と初めてお会いしたとは思えなかったのです。失礼を承知でお住まいをお聞きすると、毎年この時期にお世話になっている方ではありませんか。お客様も見たことあるような?と思っておられたらしく、聞いては見るものでお互いすっきりとしました。さて、ここでもめでたしめでたしでは終わりません。年配の女性の方は、水上勉がこちらで教鞭をとった時の教え子の妹で、まだ学校へ行く年齢ではなかったけれど、お姉さんについてよく行って水上勉の先生ぶりも記憶に残っているそうです。普段は絶対聞けない話が満載のようで、いつかはじっくり話を伺いたいものです。
 普通にお会いしているだけでは、何事もなく終わるものですが、これも文庫が繋ぐ縁なのでしょうか。(u)