2月2013

大切なものは…

2013年2月16日

 本日、ロシア南部の隕石落下による凄惨な現状が新聞の一面を飾っていました。空から降り注ぐものとして、現在のおおい町では雪、一方のロシアでは隕石というような状況ですが、どちらも限度を超えると被害甚大です。隕石は、地球にも割と多く飛来しているようですが、その大部分は大気圏で燃え尽きて消えていくようですね。しかし、一部の燃え尽きないほどの巨大なものは一時期(と言っても、人類の歴史よりも長い期間ですが…)地球の主だった恐竜すら死滅させてしまうほどですから、その威力たるや計り知れないものがありますね。
 そんな隕石の記事を見ていると不意に思い出すのが、サン=テグジュペリの『星の王子様』(なぜ星の王子様を連想するのかは、作品を読んで感じてください)です。この小説からは、同じ事象でも、見る方向や角度、または見方や見る人の背景など、様々な要因によってその事象という固定の概念なんかないのでは?といった認識をもらったような気がします。あぁ、そうだ「大切なものは、目にはみえないもの」だったんですね。ただそこに存在する大切なものに気付くかどうかは自分次第というところでしょうか。そういえば、確か自分が読んだ星の王子様の訳本には、童心を無くした大人に向けられたものというような帯だったか?脚注だったか?が記載されていたように思います。この一文は、現在、一滴文庫図書室に足を運んでくれた大人の人に『ブンナよ木からおりてこい』の説明をする自分の一言(この本は、児童文学となっていますけど、その背景にある思想を考えると、ぜひ子どもを持つ親御さんに読んでもらいたい作品です。)と似通っている気がしてなりません。どちらも、同じような思想の源流を持っているのかも知れませんね。
 こんな千数百の人が被害を被ったような日(正確には翌日ですが)には相応しくない内容の徒然かもしれませんが、小説という架空の世界には、現実世界の凄惨な状況を癒すことのできる何か(この何かは、各人でお探し下さい)があるような気がします。この認識も、もちろん人それぞれですが。(S)

松木庄吉の彫刻2つ

2013年2月15日

 一日中雨が降り寒かったです。
 一滴文庫内に松木庄吉が作った二つの彫刻作品があります。一つは本館中2階の「裸婦」これは石膏原型。もう一つは、庭園にある石彫の「ライオン像」です。どちらも素晴らしい作品です。おおい町在住だった松木庄吉は当時「逆風」という作品で、文展(現日展)で特選をとり29歳の若さで文展無鑑査にまでなった人ですが、残念なことに第二次世界大戦に出兵して、ニューギニア島で30歳という若さで戦死してしまいました。このおおい町が生んだ優れた彫刻家松木庄吉のことを知ってもらいたい、忘れないで欲しいという気持ちだった彫刻の持ち主が、若州一滴文庫に寄贈されたものでした。
戦死しなかったら、もっと素晴らしい作品を残せたのにと思うと残念ですね。(T)

春の味

2013年2月14日

         
 昨年より2週間ほど早くなりました。文庫脇を流れる小川の土手に、フキノトウが芽を出していたんです。思わず手が出そうな食べごろの大きさですが、グッとこらえて、もう少し数が増えるのを待つのが得策かと。しばらくはフキノトウで春の訪れを楽しみます。初フキノトウは味わい済みですので急ぐことはありません。(u)

表現

2013年2月13日

 本日から、「竹と水上文学 – 第二期展 – 」が始まりました。朝一で来館された舞鶴市からの団体さんからは、「こんな近くにこんな雰囲気の良い施設があるなんて知りませんでしたし、水上文学と竹の関係なんて「越前竹人形」ぐらいだと思ってましたよ。これは勉強になりますね。」との、嬉しいお言葉を寄せてもらいました。
 企画展示や常設展示に携わっていると、どのように資料を提示(表現)すれば一般の来館者にわかってもらえるのか?と、よく考えます。先日のARTを嗜むPROJECTでの話しについても、自分は原稿を用意してできるだけ話しの筋を明確にし、一般の人にもわかりやすいように心がけて話しているつもりなんですが、全く駄目です。なかなか、人前で話しをすることになれていないせいか、自分で話していて「あれ?俺って何を話しているだっけ?」と訳が解らなくなってしまいます。原稿を読みながらでも、この有様(原稿なしだと、論理的な話にはなりません。)です。こんな状態で一般参加者の方がわかる(理解してくれる)はずはありません。渡辺先生は原稿も用意しなくて、よくあんなに楽しそうに話しができるな…と思ってしまいます。先生の話し方は、大勢の人に向かってというより、どんなに大きな会場でも誰か一人の人との会話を楽しんんで話しをしているようにさえも見えます。そんな先生とイベント前にピアニストの今川さんの演奏について話しをしていると「今川さんのピアノは、他の人と全然違う。あの演奏は、まるで今川さんと話しをしているような気分になる。」と、言われてました。そういえば、今川さんも楽譜を見ずにピアノを演奏(浅はかな共通点しか示せず、申し訳ありません。)していたなぁ~と、あの衝撃を受けた演奏を思い出してました。先生も今川さんも、どちらも表現者。表現方法は違っていても、もしかしたら目指している先は同じなのかもしれないのでは?と勝手に考えてしまい、今後の表現(展示やイベント)の参考にしようと、これまた勝手に考えています。勉強しなければならないことは山の様にあり、先の見えない暗く沈んだ深い森に踏み込んだような気分です。まるで、ダンテの『神曲』の第一章ですね。まだまだ、最終章に到達する(永遠なる存在を感じる)のは先になりそうです。(S)

展示入替「竹と水上文学-2期展」

2013年2月11日

 今日は霙や霰が降る寒い一日でした。
 今日で「竹と水上文学1期展」が終了し、閉館後は「2期展」への展示入替作業を行いました。写真はその時の会場風景です。2期展では水上文学にみる竹の世界を、書籍や美術作品で紹介しています。たいへん興味深い展示となっていますので、是非この機会に足をお運び下さい。(T)

嗜む

2013年2月10日

        
 ARTを嗜むPROJECT、今日はその記念すべき第1回目でした。一滴文庫の要する二人の学芸員がそれぞれの得意分野のARTを嗜まさせてくれたわけですが、その内容は学芸員の報告を楽しみに待っていただきましょう。ARTを嗜むなんて言葉すら持っていない私がお伝えできるわけがありません。
 ひとり20分ほどの発表に、経験と知識と苦労がぎっしりと詰まっています。これを機に、いろんなARTの嗜みを、2回、3回と続けていってほしいものです。(u)

明日はイベント

2013年2月9日

 いよいよ明日2月10日は、ARTを嗜むPROJECTです。最近、この企画を立ち上げてから芸術や美という言葉の意味にどのような背景があるのかをよく考えさせられます。これまで単純に「芸術・美」という言葉があるということは、現在認識される固定の概念が存在し、「芸術と芸術じゃないもの」「美しいものと美しくないもの」との境界線があるということかな?と、漠然と考えていました。しかし、今回のイベントを実施するにあたり、それらの概念から見直してみると、そこにはなんと面白い認識が…。と、自分ひとりで盛り上がっていました。このあたりの話しを含めて、興味のある方は是非、明日一滴文庫に足をお運びください。何かを認識し、表現するという行為は、人と人とを繋げると同時に、自他を区分するものなんですね。う…ん、奥が深い。どうですか、少しは興味をそそられましたか?(S)

またまた雪

2013年2月8日

 

 

 

 今年は雪が少なくて良い年だ!と心の奥底で思っていたのに、今朝起きるとまた真っ白な雪国となっていました。文庫の雨樋からは、長い氷柱が何本もぶら下がりました。なんどこんな思いをさせられるのやら、春は近づいたり、遠ざかったりです。
 くるま椅子劇場の竹薮にも雪が降り積もり、普段とはまた違った、厳かさを感じ写してきました。水上勉が、頭に思い描き創った竹林を背景にした舞台は、どの季節に見てもいいものです。(T)

岩窟王

2013年2月7日

 本日は、雪マークの一日となるはずでしたが、日中思いのほか暖かく、ついつい気を抜くと居眠りしてしまいそうなほどでした。
 そんな、ポカポカの業務中、頭のなかにあったのは、昨日あるテレビで流れていた「モンテクリスト伯」の解説番組のことでした。ご存知の方も多いのでは?日本名では「岩窟王」というらしいです。(小生は、モンテクリスト伯は知っていましたが、岩窟王は知りませんでした。世代でしょうか?)
 無実の罪で投獄された主人公のダンテスがモンテクリスト伯となって、自らを陥れた者たちに復讐をする物語なんですが…これが、結構長編の小説で、昔読んでた時は最後まで読み終わらなかったことを覚えています。しかし、昨日のテレビ番組を見てからというもの、読みたい気持ちがムクムクとまるでくるま椅子劇場裏の竹の様に成長し、もうすでに「次の休みはこれで決まり!」というような気分になっています。たぶん、小説ってやつは、読んだ時の精神状態や読み手のおかれた環境、はたまた体調なんかによっても、同じ作品がまるで違うものになりますよね。では、今の自分はモンテクリスト伯をどのような立場から、どのような色眼鏡をかけて、どんな空想の世界にあっしを踏み入れるのか。そんな自分を俯瞰してみるのも良いものです。もちろん、一滴文庫の図書室にもありますので、興味のある方は是非一度目を通してみられてはどうでしょう。(S)

消雪

2013年2月6日

 
 駐車場の除雪あとの雪山もここまで小さくなりました。まだ2月だというのにしばらく雪がないのは不思議なくらいです。雪降るたびのドタバタが今日もニュースになっていましたが、雪に慣れたものから見れば、なんとも面白い光景です。天気予報ではようやく雪だるまが並び始めました。朝の目覚めが楽しみなのは私だけ。(u)