金閣寺放火事件を題材にした伝記小説。

水上 勉は郷里で教員をしていたころ、実際に犯人と会っていると述べている。事件に強い衝撃を受けた水上は、この事件に関して各方面への取材を重ね、1979年にノンフィクション『金閣炎上』(新潮社)を出版した。舞鶴の寒村・成生の禅宗寺院の子として生まれた犯人の生い立ちから事件の経緯、犯人の死まで事件の全貌を詳細に描いたもので、事件の経緯を知るための一次史料となっている。
平成26年8月読書会課題図書