新刊図書紹介『ぼくの図書カード』

2010年12月5日

一滴徒然草画像

『ぼくの図書カード』(10年11月30日刊)を版元の新日本出版社よりご寄贈頂きました。
1920年代のアメリカ南部。おかあさんやおじいさんからたくさんお話を聞いて育った「ぼく」は、本が読みたいという気持ちでいっぱいでした。でも、黒人は図書館を使うことができませんでした。図書館カードが持てなかったのです。本を買うお金もありません。「ぼく」は図書館から本を借りるために、ある考えを思いつきます――。
あとがきにこの作品が主人公「ぼく」=リチャード・ライト氏の生い立ちをもとに作られた事が書かれていました。リチャード・ライトは1908年9月4日、ミシシッピ州ナチェス近郊の農場に働く両親のもとに生まれました。家は貧しく働き口を求める移動生活で、リチャードは学校をいくつか経験しています。正規の学校教育は9年間、中学校までです。17歳のときメンフィスに移り、メガネ商のもとで働きます。この間同僚の援助で図書館に通えるようになり、読んだ数多くの本から影響をうけ作家の道をめざしました。1927年にシカゴに移り、最初の本の出版まで郵便局で働きました。1940円刊行の『アメリカの息子』が各国でベストセラーになります。かれの自伝『ブラック・ボーイ』(1945年刊)も国際的評価を受けています。この本は『ブラック・ボーイ』の一場面をもとにしたものだそうです。1960年にリチャード・ライト氏はフランスで亡くなったそうです。

本館図書室ブンナの部屋にあります。お立ち寄りの際にぜひごらんください。(T)