
この時期、庭のあちこちにコガネグモの巣が張り巡らされていて目につきます。腹部に黄色と黒の太い縞模様がある大きなコガネグモは、飛び交う昆虫を腹いっぱい捕食して丸々と肥っていました。これだけ栄養を蓄えた体で夏の終わりに卵のうを1、2個作り、子どもの蜘蛛が数千匹も孵るそうですが、越冬できなかったり天敵に食べられたりして大きくなれるのは数匹のようです。
水上勉先生の書かれた作品には、『蜘蛛の村にて』、『蜘蛛飼い』、『女郎蜘蛛』など、「蜘蛛」という言葉の入ったタイトルの短編がいくつかあります。
水上先生も庭のこんなコガネグモを見て作品を書かれたのかもしれませんね。(T)