小説家×民俗学者

2013年6月2日

 先日のことですが、大阪からお越しの方が本館に入るなり「あれ、司馬遼太郎記念館のポスターがこんな処にも…なんで?」と一言。私は「文学館(施設)としてのつながりもありますし、司馬遼太郎さんと水上勉先生とは個人的なつながりも深いみたいですよ。」と、咄嗟に切り返しました。そして、そのまま図書室に入って『水上勉対談集』を見てもらい、それなりに納得してもらいました。
 と、話はこれで終わらず、その時久しぶりにその本をお客さんと一緒にみていると、対談者のなかに見覚えのある名前を発見。それは、民俗学者の宮本常一先生です。まさか、小説家である水上先生の対談集に民俗学者の宮本先生の名前があるとは、まったく気が付かず今まで見過ごしていました(多分、目の端には入っていたんでしょうけど、「まさかあり得ない」という主観が、客観という実認識を歪めて誘導していたようです)。この先生、実は自分にも若干の繋がりのある先生なんですが、“水上勉×宮本常一“で今後の展示につなげることができないかとシナプスが輝く瞬間を待っている状態となりました。
 まさか、全く関係のないと思われるデキゴト(お客さんとの別件の話)から、こんなことになるなんて面白いことです。しかし、司馬遼太郎と宮本常一という認識が小生のなかにあったという事が、知識の発展につながったと考えると、ヘーゲルの文章に出てくる『関わりなしには、知や意識がそもそも成り立たない』という一文が小生の心に深く突き刺さるちょっとしたデキゴトとなりました。(S)

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