12月2015
思い起こせば
27年も、もう終わりか……

当初の予定では、雪の一日となるようでしたが、天気も頑張って持ちこたえてくれました。お陰で、懸案事項だった一滴カーの垢落としも何とか無事終了(まだ、車内の清掃は済んでいませんが)! 毎年のことですが、一年に一度の洗車……酷いものです。そんな扱いにも文句も言わず(たまに言ってるようですが、あまり聞き入れておりません。いや、気が付いておりません)、もう10年以上働き続けてくれています。
さて、残すところは、あと二日。本日の洗車からの~、明日と明後日で残りの大掃除。サボってばかりもいられません。
あっ……、残すところあと二日で、本日徒然草担当ということは……、本年最後の(S)徒然草のようです。本文ご覧の皆様、平成27年も大変お世話になりました。本年は、小生にとりましてなかなかに思い出深い一年になりました。様々なご縁をいただき、これまでにない分野の勉強も沢山させていただきました。お陰で、各所からの原稿依頼(原稿とはいっても些細なものですが。笑)や講演依頼(これまた簡単なものから,まだ依頼のみのものなどですが。再笑)もいただき、実り多い一年となってくれたようです。また、それに比例するように書籍購入に費やした私財(これも笑)もかなりの額になり、今年の正月も寒々しいものになりそうです(最後の笑)。と、そんな冗談もそろそろ横に置いといて、皆様良いお年を! そして、来年も一滴文庫をよろしくお願いいたします。(S)
雨降り

朝からずっと雨が降り、空には灰色の重たい雲が浮かんでいました。
今日はクリスマスですね。子供のいる家ではクリスマスツリーを囲んで、クリスマスケーキやプレゼントのお楽しみがあるのでしょうが私には関係なく、テレビで巷のクリスマスパーティーで盛り上がっている様子を見るぐらいです。
昼頃、滋賀県からお越しになった中年の夫婦がまじまじと本館展示や作家水上勉の作った一滴文庫(本館、竹人形館、劇場、庭など)の素晴しさに感心して帰られた方がありました。話を聞くと「過去に文藝春秋主催の講演会で水上勉の講演を聞いたことがあり、昔から興味を持っていましたがそれまででした。今日図書館の水上勉著書コーナーを見て、こんなにたくさん本を書いていた事に驚きました。私はまだ2,3冊しか読んでません。また借りてきて読みたいと思います。」と話して下さいました。水上文学に再度、興味を持ってくれたように思いました。
今年も早いもので2015年が終わりに近付いています。(T)
フキノトウ
細やかな配慮が


本年ご予約いただいていた、最後の団体さんの見学も無事に終了しました。また、祝日ということもあり、あまりよろしくないお天気の中、多くの来館者(個人)もお迎えすることができました。
そのような中で、何度か一滴にお越しいただいたお客様がおられましたのでお話させていただくと、「今、劇場も久し振りにみてきましたよ。劇場内に入る前室に立て看板が設置してありましたね。今まで、はじめての友達を連れてくると、客が入ってるのに何で電気もつけずに真っ暗にしてるんだ! という会話になり、その度に私が説明してました。これじゃあ、全く初めての人同士だったら入ったらいけないのかと思ってせっかくの劇場を楽しめないだろうなぁ~と思ってたんですが、今回はたった一文で問題なく楽しめました。昔から何度か寄せてもらってますが、ここ数年随所に細やかな配慮を感じるようになりました。とても嬉しいです」とのお言葉をいただきました。
正直、私はどちらかと言うと細やかな配慮をする人間ではありませんので、こっぱずかしいかぎりでした。でも、まぁ~今回の看板をこっそり設置した張本人ですので、とりあえず胸を張っておきましょう(笑)。
しかし、この看板の設置に気が付いた人、他にいただろうか?(S)
大飯中学校グラウンドのフェンス
一匹
満足感!
とても有意義な一日でした。本日、朝から団体さんのご入場、そして午後は常連さんと一般来館者さん、数多くの方々に一滴を堪能していただいたのではないかと思います。
そんななかでも、閉館1時間前にご到着のお客様(嶺北から)。入館前に、少し企画展のお話になり、受付で企画の趣旨や概要をさせていただいたら、なんと企画展示室だけで一時間を過ごしてしまい、他の人形館やら劇場まで行けずじまいだったとのこと。帰りに、受付を覗いてくれて「この企画展は、素晴らしかった! 本当に良かったよ。僕も宮本常一先生の大ファンなんだけど、会場の相関図で全体像を確認したと思ったら、要所要所の本の配置が絶妙! また、その選書と解説もすばらしく良かった。しかも、中野重治があんなに民俗学と関わりをもって文学活動に従事してたことを、宮本常一、柳田国男、水上勉との兼ね合いの中でこんなに勉強できるとは、これは本当に素晴らしかった」との、お言葉までいただいてしまいました。
これは、展示を企画した者としては、なんともうれしい一時です。まさに展示冥利につきる(?)というやつでしょうか。今回の展示は、コア過ぎてなかなか皆様からの感想が集まりません。そりゃあ、絵画の展示の方が一般の方々にとってはうれしいでしょう。しかし、たまには文学館で文学について感じてみる(あくまで勉強ではなく)のも悪くはないと思いますよ。そうです、世界は言葉でできてるんですから。(S)
「語りえぬものに対しては、沈黙しなければならない」
ルードヴィヒ・ウィトゲンシュタイン