司書の独り言
2016年3月12日
先日、文庫図書室のどこかで眠っているはずの書籍『苦海浄土』を探している時のことです(先日の徒然草に載せてた本ですね)。探し物をみつけたその時、すぐ近くにあった本に目が行き著者をみてビックリ! それは、小生が学生時代に良く読んでいたレヴィ=ストロースの本(悲しき南回帰線(上)(下))じゃないですか。まさか水上先生がここまで読んでいるとは。このお方、無茶苦茶有名な学者さん(文化人類学者)なんですが、単純な学者さんではなく、その書き残す旅行記がすごい! まさに学者が書いた旅行記という感じではなく、なんとも言えない人情味あふれる紀行文なんです。まさか、こんな個人の図書室から、こんな書籍を発見するとは……、やはり水上勉先生は底が知れない。
色々な町の図書館に行って、ゆっくり見まわっていると、たまにその図書館の目指すものや働く人(司書)の人物が見えてくる場合があります。「あぁ、この図書館は、貸出冊数を何とか増やしたいんだなぁ~」とか、「あれ、もしかしたら○○の分野の専門家でもいるのかな」などなど、良い意味も悪い意味も含まれますが楽しいものです。しかし、それが個人が収集した図書室ならなおさら! 「あぁ、この人はこの分野の知識を学びたかったのか!」や「こんなつながりもある人だったのか」などなど、見えてくるのはその人の人生です。
やっぱり、本っていいですね。ぜひ、少しでも多くの人が図書館の使い方を学び、図書館マスターとなってくれるといいですね。(S)

