2012年9月

台風

2012年9月30日

       

 直撃は免れましたが、予報どおり台風がやって来て、昼過ぎから雨、風とも強くなってきました。コスモスが同じ方向にうなだれてしまい、ひと気のない六角堂では、カタツムリがのんびりと歩を進めていました。
 台風が来るたびに「野分のまたの日・・・」というフレーズを思い出しますが、枕草子だったんですね。これは、「台風の翌日は庭が荒れて、思いもよらないところに思いもよらないものがあってそれが面白い」ということだそうですが、文庫には、いやいや、私にはそんな風情を楽しむ余裕はありません。何もないことを祈るのみです。(u)

新刊図書のご紹介

2012年9月29日

「おまけ鳥」(2012年8月15日)と「こうもりぼうやとハロウィン」(2012年9月15日)を版元の新日本出版社よりご寄贈頂きました。
 最初の「おまけ鳥」は、知的障害者の「家族の家」へ出かけるようになった母さんが連れてきた芳君。学校を卒業すると行き場がなくなる芳君を「来る来る亭」でなんとかできないかという。視線は合わないし、言葉はおうむ返し。「おねいちゃんのような人が二人になって、うまくいくわけないじゃないか」――だけど、芳君ってすごいやつだったんだ・・・。
 次の「こうもりぼうやとハロウィン」は、こうもりぼうやのねぐらは図書館の屋根裏です。ぼうやがあなから下をのぞくと、子どもたちがお話を読んでもらっていました。お話しに夢中になったぼうやは、下へ落っこちてしまいます。とっても、こわかった!それでもっとお話しが聞きたいというぼうやにおかあさんはいいました。「じっと待つのよ。いまにわかるわ」――。
 2冊とも本館図書室ブンナの部屋にあります。お立寄りの際に是非ご一読下さい。
 

涼しくなりました。秋の行楽シーズンに入り、観光バスでの団体観光客が来館し、文庫は賑わいました。(T)

夏の終わりを告げるカエル

2012年9月28日

   

 若州一滴文庫長屋門の看板を撮影してみました。あれ、看板の左上に緑の点が…?なんと、こんな所にカエルが鎮座しているじゃありませんか。ブンナではないでしょうが、その遠くを見つめる視線(思考)の先には何があるのか?こっちまで考えさせられてしまいます。
 しかし、門の横に身動き一つとらず居座るその姿は、狛犬ならぬ狛ガエルといったところでしょうか?噤んだ口元から伺えるその吽型は、夏の終わりを暗示しているようにも感じとれます。では、秋の始まりを暗示するような阿型が、きっと門の対岸に居るはず…と思って探してみましたが、発見には至りませんでした。(S)

彼岸花

2012年9月27日

 

 

 

庭のあちこちに真っ赤な彼岸花が咲きだしました。大変綺麗です。
竹薮の茂みの中で咲いていた彼岸花を写してきました。球根で増殖するそうで一か所に群集していました。秋のお彼岸の頃になると決まって咲く赤い花は鮮やかで、脳裏にのこります。秋の草花が咲き始めました。(T)

青

2012年9月26日

 『はるかなるものみな青し』 先日、とある図書館に行ったときに懐かしの本を発見してしまい、ついつい本来の調べ物のことを脇に置いてペラペラと頁をめくっていると、ある詩の一文を見つけました。その一文が前序した『はるかなるものみな青し』です。この詩については、以前から知っていたんですが、誰の詩でどんな意味でなど考えたこともありませんでしたし、この一文の前後もすっかり忘れてしまっていました。しかし、今回目についたときに懐かしさとともに詩の作者にも目がいきました。三好達治…ん、この名前は…?そうです、先日文庫の読書会で勉強した北荘文庫の方ではありませんか。まさか、こんなところで記憶の繋がりができ、しかも遠く大分の地で読んでた詩の作者が、引っ越した先の福井県に縁のある詩人の作品だったとは…。どこでどのような縁があるかわかりませんね。しかし、「記憶をつなぎ再構築する要素となるものは知識(あくまで一端ですが)だ」ということに改めて思考が向きました。なかなか面白い認識です。

  かへる日もなきいにしへを
  こはつゆ艸の花のいろ
  はるかなるものみな青し
  海の青はた空の青

今日も空や海は青く透き通っていました。たぶん古代人の目にも何十年先の人の目にも、もしかしたら遠く離れたところにいる誰かの目にも同じ青が映っているのかもしれませんね。(S)