落ちた椿や山茶花の花

2013年12月19日

 赤や白の椿や山茶花の花が、美しく咲き誇っていますが、同時に早く咲いた花から枯れ、地面に落ちてゆきます。その落ちてしまった花を朝方拾い集めていたのですが、こんなに沢山集まりました。これからまだまだ落としそうです。水上勉先生は椿が好きで、たくさんの椿や山茶花が庭に植えてあるのですが、なぜ好きなのか『花守の記』(毎日新聞社1977年5月25日刊)の「椿の章」の最後に次のように書かれていました。
『椿が好きなのは――。ひと口でいえない。
 根にある。根がそこに落ちた果実から、発芽するという興味と、その幼い苗の根に、養分をやってくれた土のことを考えるのである。土――そこに眠っている人のことを考える。
 すると、あの花は、ただの花でない。赤黒い、紫がかったやぶ椿に逢えば、常照皇寺の帝のことを思い、全盲の祖母と父のさし出す花にもみえてくる。』と書かれていました。
 水上勉先生の生まれた岡田村には、さんまい谷と言われる共同墓地があり、数百本のちり椿が植えられていて、昔の岡田村の人びとは、みな、この谷に眠り、椿を育てる土になっているそうです。(T)

 

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