拙い展示ですが

2017年1月28日

 あれは先日のことです。来館されたお客様が熱心に企画展をご覧になられていたので、つい声をかけると、いろいろと面白い話になりました。

 「僕は、昔、小説家になりたかったんだ。でも、諸々の事情でなることができなかった。まぁ今では、それで良かったと思う。だって、こんな大変な思い(企画展の内容を俯瞰して)は僕にはできないよ。もっと楽に稼げる職業だと思ってたんだけど……」という旨のお話をしていただきました。小説家という職業は、小生からすると表面楽天、裏地獄(ちょっと表現が悪いですけど)みたいになものですかね~とお返事すると、「表は繕って、すごいんだぞ! みたいな感じにしとかないと誰もその人の本を読んでくれないのかな(笑)。その分、その人を支える周りの人が地獄なのかもね。やっぱり、僕には無理だ~」とのことでした。

 その他にも、短い時間で、様々な言葉を交わすことができ、なかなか有意義なひとときを過ごすことができました。そして、最後に「この企画展は、とても良かった。小さいながら主題がはっきりしているし、それを私たちが考えることができる。よく地方の博物館に行くと、この資料を見てください! みたいに、物を置いて説明文を置いているだけというものをみかけるけど、この展示は水上勉という人がどのように水俣病を考えていたのかがよくわかるし、そのことを今の私たちが考えなければならないと感じる。これを作るのは大変だったでしょう」との一言をいただきました。ありがたいことですが、要所要所に間違いがあったり、資料の関係で歯抜けのような表示になったり、穴があったら入りたい限りですが、このように考えて展示をみてくれる人が一人でもいてくれたことに感謝です。(S)

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