読書の「つわもの」

2019年7月26日

 先日、来館された年配のご夫婦と話をしていると「水上勉さんは、やっぱりすごい。こんなにも作品があるとは、知らなかった」と、驚きの一言がそのお口から。こちらも「これほど多筆な作家も珍しいでしょう。一生かかってもこれだけの量の本を読むことも難しいのに、執筆したんですからね」と、お客様のお話に応えると、ビックリする一言が返ってきました。その一言とは「僕は本を読むのが趣味で、年間だいたい350冊ほど読みます。一日一冊、ほとんど毎日毎日読みます。図書館が休みの日に、手元に本がないと不安で不安でたまらなくなるほどです。そんな僕でも、水上さんの著作をすべて読もうと思ったら丸一年間以上かかってしまうんですね」と……。さ、さんびゃくごじゅっさつ……。
 これは、今までにない衝撃でした。小生も本は読む方ですが、それでも年100冊がせいぜいです。それを350冊とは……。確かに、お話している最中に出て来る作家さんのお名前やエピソードは、尽きることなく次から次へと。いや、こんなにすごい読書の「つわもの」がおられたとは…。
 まぁ、この方とのお話は、衝撃を受けるとともに読書の素晴らしさについても感じることができた良い時間となりました。文学館の片隅で、こんな話に興じているひと時をもつことができる幸せ……もっと真摯に喜ばないといけませんね。(S)