5月2019
閉館まで20分
本日最後のお客様、閉館まで約20分しかないとのことで、かなり駆け足でのご見学でした。本館に入るなり「もう残り時間がほとんどないので、なにか主軸になるような説明はないですか?」とのご依頼をいただきました。ですので、なぜ水上先生がふるさとにこのような施設(一滴文庫のこと)を建てたのか、なぜこのような施設(木造土壁の造り)にしたのか、などを限られた時間の中で説明させていただきました。すると、最後に、「いや、感動しました。こんな時間で来るような場所じゃないですね。本来は何時間も見学にかかるような場所だったんですね。こんなに感動したのは、初めてです。ありがとう」と言われて、深々とお辞儀までいただきました。まぁ、私の話に感動しているわけではなく、水上先生の行動に感動しているわけなので、私にそんなに頭を下げられても‥‥‥と、思いつつでしたが、足早に車に戻られる後ろ姿を見つめながら「こちらこそ、ありがとうございます」という気持ちで、お見送りさせていただきました。(S)
逆光
今日より明日
お話から
来館者とお話させていただくと、色々なことが分かります。どんな点に興味をもってくれたのか。展示のどこに不満があったのか。展示を見てどんな発見をされたのか。などなどです。そんななか、本日お越しのご夫婦が帰りがけに「いや~知らない作家さんの文学館だと思って来たんですけど、並べられてる作品を見て、私結構この方の作品読んでました。ブンナとか、内容も衝撃的でしたので結構覚えてますし」との一言を。そうか! 作家の名前が重要ではなく、作品の方が重要なんだ! と、今回改めて思わされました。そういえば、結構心に残っている作品でも、作者の名前は憶えていないものも多数ありますしね。
もちろん、「水上勉」というお名前も大切ですが、その遺された作品や一滴文庫から、逆に水上勉という人間を知るというのも良いものなんですね。(S)
ビワ
気持ちの良いひととき
ムシできません。
水上勉生誕百年記念展
本日より、水上勉先生の生誕百年の本展示がスタートしました。今日は一日、ゆっくりと昨日つくりあげた展示を確認しつつ、不備や不足を正していこう! と考えておりましたが、朝から閉館間際まで息つく暇もないほどのお客様に恵まれて、アップアップな一日になってしまいました。ろくに展示の確認もできないと思いきや、合間合間におこなった展示解説で「あっ、ここは追加のキャプションが必要だ」や、「ここは説明パネルの位置を変えた方が見やすい」など気が付く点が満載でした(笑)。まぁ、今回は半年近くの長丁場です。本当は、初日から最高の展示を! と、言いたいところですが、企画者の性格の都合上、展示期間の後半までには最高の状態に! と、甘えた考えが頭をもたげてしまう今日この頃の日常のヒトコマです。(S)