無言

2016年7月25日

 茶釜と柱時計が軒先に並べられていました。両方とも六角堂にといただいたものなんでしょうが、囲炉裏で火を焚きお茶を入れることも、正確に時刻を刻むこともなくなって、今では電気ポットと電気時計にその仕事を譲り、ひっそりと人目を避けるように置かれています。今日は年に数回の日向ぼっこの日で、こうして日の目を見ているんです。ほんとは捨てられてもおかしくはないのですが、文庫の歴史の一部を捨てるに捨てられずにいるんです。六角堂にはもうひとつ、重いがためにずっと動かされることなく据え置かれているものがあります。手動のかき氷機です。手入れをすればまだまだ使えるのですが、夏だけのために誰も相手にしてくれません。ま、六角堂に「かき氷」ののぼりがはためいても、今はやりのふわふわかき氷器が主役で、横に飾られるだけでしょうけど。
 でも、使わなくなったからといっても不要物ではありません。文庫とともに大切な宝ですから。(u)