「三上誠展~中村正義の秘蔵コレクションより~」始まる

2014年5月8日

 今日から、平成26年若州一滴文庫企画展「三上誠展~中村正義の秘蔵コレクションより~」が始まりました。中村正義の美術館のご協力により、開催することが出来ました心より感謝いたします。
 三上誠は大阪で生れ、福井市で育った福井県ゆかりの日本画家です。福井県の日本画家なら、たいていの人がこの画家のことを知っています。生前は作品がまったく売れず、苦しい生活を余儀なくされましたが、彼は新しい日本画を求めて、革新的な作品を次々と描き残しました。三上誠の没後、深い親交のあった日本画家中村正義は作品の散逸を恐れて、三上の絵画を遺族から多数購入しました。その後、三上誠展の開催、三上誠画集の製作、福井県立美術館に70点余りの三上作品を寄贈するなど、彼のために尽力しました。
 作家水上勉は中村正義と親交があり、若州一滴文庫では二〇一二年に中村正義展を催しました。その縁により、神奈川県川崎市にある中村正義の美術館と交流を持つことになり、今回三上誠展でごらんいただく作品二十八点はすべて中村正義の美術館からお借りしたものです。
 生前水上勉は、中村正義から福井県在住の三上誠について聞かされていましたが、会ったことはありませんでした。しかし、水上が書いた中村正義画集の序文「行と業の世界―中村正義の画業―」には、その当時、中村を通して知った三上誠という画家への熱い思いが綴られています。「三上誠展」開催中の524日には、現代美術資料センター主宰笹木繁男氏に記念講演をしていただきます。
 この機会に是非とも、水上勉の作った若州一滴文庫で、日本画の偉大な開拓者三上誠の世界をご堪能ください。(T)