7月2012

文学

2012年7月19日

 先日、とあるCaféのとある時間に、ふっとしたことでヘルマンヘッセの話題が持ち上がりました。これまで小生は、ヘッセの作品は読んだことがなく、どのような作品を編んでいるのか知りませんでした。それが、本屋に足を運び、目的もなくプラプラしていると、目に飛び込んできたのがヘルマンヘッセの「車輪の下」でした。作品の名前は知っていましたが、これまで機会に恵まれず読むことはありませんでしたが、これも何かの縁だとばかりに書籍を購入し、暇にあかせて読み進めました。内容に記された時代背景など、多くの点で現代とは異質の生活環境を示す作品では在りましたが、周囲の大人から持たされる期待という重しに必死で耐える主人公のハンス少年の心情は、現代の日本においても共感されるべきものがあると感じました。周囲の期待や、その期待に応えようと奮起する心がしだいに揺らぎ、気が付いたときには自分が自分ではなくなる(まるで自分が価値の無い人間に思える)。希望が絶望に変わってくるポイント付近の表現では、作者であるヘッセの心の負債(状況)が表現されているようでした。
 100年以上も前の作品ですが、今も昔も変わることのない人間の内面を鋭く表現した作品です。もし気になった方は、一滴文庫図書室にも収蔵されていますので、ぜひご覧になってください。ヘッセ(主人公:ハンス)が開けたパンドラの箱には、希望が入っていたんでしょうか?(S)

梅雨明けしたとみられるようで

2012年7月18日

   

 今日、北陸地方が梅雨明けしたとみられるとの発表がありましたが、空の色も日差しも早くから夏まっさかりです。沈みゆく朝日のような夕日、明日の天気も当然晴れなんでしょう。ヒグラシの鳴く声が「アーチチチチチチチチー」と聞こえてきます。(u)

認識し、表現(創造)する 芸術

2012年7月16日

 先日の徒然でも紹介されていたように、画家中村正義のドキュメンタリ映画『父をめぐる旅』が、15日にくるま椅子劇場にて上映されました。この映画を見るまでは、「作成時期によって、何て極端な作品を創造する画家だろう」と単純に考えていました。しかし、上映会終了後に、他の参加者の方々と感想や意見の交換をしているうちに、本当に自分たちと同じモノ(世界)が見えていたんだろうか?と疑問を抱くようになってしまいました。いや、ここまでいくと眼の前にあるモノが、他の人から見ても同じモノとして認識されているのだろうか?とさえも考えてしまいます。まるでデカルトの思想世界です。たぶん、こんな風に考えている自分自身だけは確実に存在しているんでしょうね(我思う、ゆえに我あり:コギト・エルゴ・スムだったかな?)。
 そんな物思いに耽っている中、くるま椅子劇場ホワイエにブラブラ足を向けると、第12回「こども絵画展」による、多くの小さな画家たちの絵が眼前に飛び込んできました。先ほどまでと違い、展示中の子供たちの絵にふれると、まだ社会的常識という枠組みに入る前の個々人の生の感性を感じることができ、「きっと他人も自分と同じモノが見えているけど、見え方は人それぞれで、各人の社会的立場や社会習慣(常識)、または存在集団などがモノの認識に色を付けているんだろうな。」との考えに落ち着くことができました。
 ダイコンは白くて、ニンジンはオレンジ。もしかしたら、こんな社会的一般常識とされるものが真実のモノの存在をゆがめているのかもしれませんね。そうやって考えてみると、やっぱり画家の認識力や表現力ってすごいと改めて考えさせられます。(S)

中村正義ドキュメンタリー映画『父をめぐる旅』の上映会

2012年7月15日

 今日は一日中暑く、忙しく、私の若干重い体重が少し減ったのでは!と思うほどでした。午後から、中村正義のドキュメンタリー映画『父をめぐる旅』の上映会をくるま椅子劇場で行ないました。この映画は、来年の春から劇場で上映される本編のプロモーション用の先行素材で、制作した映画会社から送られて来たものを、来館者に見ていただきました。
 誰が描いたのかも知らない絵画を鑑賞していても、何処がどの様に素晴らしいのか理解に苦しむ美術の世界ですが、描いた画家のドキュメンタリー映画を見て、画家の生き様を知ってからその画家の絵を鑑賞すると、作品への視点が変わり、素晴らしい絵は、さらに何倍も良く見えてきました。一滴文庫の暑い夏は、今真っ只中です。(T)

すっきりしましたが、

2012年7月14日

 

 駐車場前の道が、なんだかすっきりしたなと思っていたら、山すそにあった栗の木がなくなっているのに気がつきました。その先の道の山すそもすっきりとなっていました。いよいよイノシシやシカなどの害獣よけの柵の設置工事が始まるようです。それはそれでいいのですが、この秋の楽しみが一つ減ったことに少々ガックリ。自然の恵みも遠くなるばかりです。(u) 

飛び出す紙芝居

2012年7月13日

 近隣の学校では、いよいよ来週から夏休みがはじまるということで、一滴文庫夏休みイベントとして、「飛び出す紙芝居」の広報活動に昨日と今日の二日間奔走してきました。大飯・名田庄・大島の全地域の学校や関連施設を廻ると、流石に一日では終わらずに、二日かかってしまいましたが、小学生の元気な「こんにちわ」という声を聞くと、眠気と暑さで閉じてしまいそうな瞼もバッチリ開きます。
 こんなに暑い日中なのに、失われることのない子供の気力に感心するとともに、どこで無くしてしまったのか、小生に欠けている気力を探しに町内の幼稚園や小学校に足を運んでいる気分になった二日間となりました。(S)

ウワミズザクラの実(バラ科サクラ属)

2012年7月12日

2ヶ月ほど前の5月4日に、文庫の庭で一番遅くに咲く桜(ウワミズザクラ)が、くるま椅子劇場玄関の前に生えていて、花を咲かせたことを徒然日記に書いたのですが、そのウワミズザクラが実をつけて、赤く熟し、食べごろとなっていました。ものの本によると美味しいとの事が書かれていたので早速、味見してみました。確かに若干甘かったのですが、ほろ苦く、言葉で言い表わし難い複雑な味がしました。私には美味しい実だとはとても思えませんでした。今の所、手足が痺れたり、お腹が痛くなったりはしていません。興味のある方は、来館時に試してみて下さい。(T)

OBAMAガラス

2012年7月11日

     

 六角堂のショーケースに新しい仲間が入りました。OBAMAガラス工房KEiS庵さんのガラスたちです。沖縄で修行し、地元、小浜で作り始められたことが紹介され、気になっていたのですが、とあるお店のカウンターでガラス細工のついたストラップを見つけ、文庫にも置いていただけないかとお願いしたところ、快くお受けしていただいたものです。1個1個手作りの庵主の思いや夢が詰まったガラスたちです。緑の作品は、新作の竹をモチーフにしたグラスです。文庫にびったりの作品です。
 もっとたくさんご覧いただきたい方は、ぜひ、工房の方を覗いてみてください。それはそれはカラフルな世界が広がっています。ガラス越しに製作風景もご覧になれます。(u)

蜘蛛の糸

2012年7月9日

この蜘蛛じゃありませんが

 本日、文庫の開館担当だったこともあり、いつもより少し早めに出勤してきました。朝は、まだ暑さもほどほどに気持ち良く、清々しいスタートになる予定でした。そんな一日の第一歩………文庫に足を踏み入れた瞬間に、顔に貼りつく蜘蛛の巣が・・・。一瞬で気分は落ち込み、言いようのない不快感が全身を駆け巡りました。とりあえず、その場で顔に付いた蜘蛛の巣の除去と、一緒にくっついてきているであろう蜘蛛が顔からいなくなってくれるように、念入りに頭から顔をはたきまわりました。
 そんなこんなで、念入りな洗浄作業を終了させて、自分のデスクでパソコンの電源を入れようと前かがみになった瞬間、眼の前に小さな黒い物体がスーっとゆっくり垂れていくのを発見してしまいました。どうも、洗浄作業の網をかいくぐってまだ髪にくっついていたようで、髪の毛から糸を垂らして下に降りてこようと目論んでいた奴がそこに。再び先ほどの不快感が蘇った小生の取るべき行動は単純で、考えるより先に蜘蛛をはたき落そうと手が出ていました。結果、髪から出発していた蜘蛛の糸が新たに手に付き、そこに一瞬の考える時間ができてしまいました。「よし、この蜘蛛を無下に殺さず、そのあたりの草むらに放してやろう。そうすれば、将来必ず天国から蜘蛛の糸を垂らし、小生の罪悪を救済してくれることだろう。」という、薄ら暗い考えが頭をめぐり、蜘蛛は草むらに消えていくことになりました。 
 たぶん、こんな考えにいたった時点で、蜘蛛が救済してくれることは無いでしょうが、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』をもう一度読みなおそうと思うカンダタもどきの小生が、7月9日朝一の一滴文庫文庫事務室にいました。(S)

竹紙漉き体験教室

2012年7月8日

 

 

 

 

 今日は小雨降る曇り空のお天気でしたが、湿度の高いジメジメ感も無く、過ごし易い一日でした。
 文庫の竹紙漉き工房で、竹紙漉き体験教室が行われました。写真はその時のものです。今回は、竹紙の材料となる竹の皮拾いから始まり、数年水に漬け腐らせてあった臭い竹洗い、竹の繊維潰し、竹紙漉きと一連の作業工程を体験しながら竹紙作りを楽しみました。親子で、地道でたいへんな作業工程を体験し、やっと漉けた竹紙に思わず微笑がこぼれました。今日は、お天気が悪く、乾いた竹紙を持ち帰る事は出来ませんでしたが、夏の楽しい思い出が出来ました。(T)

次回の竹紙漉き体験教室は、8月12日(日)→8月19日(日)に予定しています。参加ご希望の方は、一滴の里事務局までお問合せ下さい。
※NPO一滴の里事務局 TEL:0770-77-2445
                FAX:0770-77-2366