12月2011
涼州の詩
私事ですが、本年最後の勤務日となり、明日帰京の途に着くことになりました。7月から始まった一滴文庫での生活ですが、早いもので半年が過ぎました。着任当初、一滴徒然に掲載した写真と同カットで撮影した今日の風景ですが、過ぎ去った季節の記憶が脳裏に浮かびます。
そういえば、当初、徒然に記載した文章も漢詩(たしかタイトルだけでしたが)だったので、今年最後の一滴徒然も漢詩でしめたいと思います。
葡萄の美酒夜光の杯
飲まんと欲すれば琵琶馬上に催す
酔うて沙場に臥すとも君笑うこと莫れ
古来征戦幾人か回る(帰る)
大変有名な漢詩なので御存じの方も多いかも知れませんが、唐代の詩人"王翰"の涼州の詩です。李白の静夜思と同じく、高校時代の国語(漢詩)の授業で習った、思い入れの深い漢詩の一つです。古代、戦場に出陣する兵士の、もう故郷に帰れないかもしれないという心情を表した漢詩ですが、現代に生きる自分にとっては、職場という戦場から、簡単に帰京することのできる今の平和を噛締めたいです。(s)
雪降りのクリスマス
童心
吹雪
culture
先日、一滴徒然に掲載しました竹簡の第1号が完成しました。まだまだ、改善しなければならない点が多々ありますが、一歩を踏み出した気分です。
人間の想像力は、言葉というコミュニケーションツールを作りだし、その言葉を広大な地域や異なる時間軸の人々に伝達するツールとして文字を発明しました。竹簡は、人と人とを繋げる道具として発展する初期の産物(文字の記録媒体として)ですから、文明・文化の萌芽の一端を担っていたと言えますね。モノとしての竹簡は廃れてしまいましたが、その後の発展で、紙が生まれ、電子データに発展(記録媒体として)し、現在の文明に繋がっているということを考えると、竹簡の果たした功績の大きさに驚かされます。
文化の英訳はcultureですが、確か語源は、cultivate(耕す)だったかと思います(違っていたら、すみません)。ここ一滴文庫で、過去の忘れさられようとしている文化の記憶を掘り起こし、これまでに培ってきた知識という種を植え直して、新しい文化を創造(耕す)して行きたいですね(温故知新)。道のりは……なかなかに遠そうです。(S)
アセビ
塗装工事始まる
卯から辰
どんどんと近付いてくる新年の足音に、期待と後悔(今年も何もできなかった…)の気持ちが膨らむここ数日です。昨日は雪が降り、車に積もった雪を払い落しながら、これまでとは違った環境で迎える新年の対策に追われていました。
そんな数日のなかで、先日、一滴文庫六角堂に新しい仲間が増えました。それは、干支の辰さん達です。これまでの張り子のウサギや竹のウサギにバトンタッチするように入れ替わり(張り子のウサギさんはまだまだ活躍しそうです)で六角堂に配置され、新年を迎えるために活動しはじめるのは、何も人間だけではないんだと感心しました(笑)。
さて、そんな新年の干支(辰)が出揃った六角堂。皆様も一度文庫に足を運んで、気持ち良く辰年を迎えるために、お気に入りの辰を探してみてください。全て手作りということなので、同じものは一つもありません。気に入った辰が見つかった場合は、是非購入して新年の顔にしてあげてください。(S)