図書室

2011年7月30日

一滴徒然草画像  一滴徒然草画像

 一滴文庫着任当初、文庫内図書室のなかに「世界の文学」シリーズが並んでいるのを発見しました。高校や大学時代に読んだゲーテやモーム、ヘミングウェイなど、自分にとって懐かしい作品が所狭しと並んでました。その中で気になった一冊、ゲーテの作品が引越しの荷物の中に紛れていることを先日思い出し、山積みの段ボールの中から引っ張り出すことに成功しました。久し振りに読む「ファウスト」は感慨深く、不勉強な大学生には到底理解しがたい深い作品だったと、あらためて感じました。ファウストの心の葛藤とメフィストフェレスの誘惑とが、怖いくらいに人間の弱さを書き出していますね。
 活字による文学作品は、想像力やコミュニケーション能力などを豊かにしてくれます。今の中高生(もちろん小学生や大学生も)に、もっと一滴文庫の図書室を活用してもらいたいと感じる司書の独り言でした。(S)